愛知県で開催中の、MINIATURE LIFE展 ~田中達也 見立ての世界~ に行ってきました。
田中達也氏とは
MINIATURE LIFE展 | 東海テレビ「田中達也プロフィール」より抜粋(2018/10/19)
http://tokai-tv.com/events/miniature_life/
ミニチュア写真家・見立て作家。1981年熊本県生まれ。
2011年から日用品とジオラマ用人形をモチーフにして、日常にある物を別の物に見立てたアート「MINIATURE CALENDAR」をインターネット上で発表。海外を含め人気を呼び、雑誌やテレビなどのメディアでも広く話題に。2017年NHKの連続テレビ小説「ひよっこ」のタイトルバックを担当。
たぶん、世の中に「ミニチュア写真家」はたくさんいると思いますが、「見立て作家」という存在はとてもユニークなのではないかと思われます。田中氏は、私たちが毎日目にする見慣れた素材を「見立て」、思いもよらない新しい世界を作り上げて、365日途切れることなく、SNSで発信しつづけています。
その写真に添えられるネーミングセンスもなかなか秀逸で、五線譜から音符を収穫する作品に「隠れた名曲を掘り起こす」、キリスト教式葬儀の風景を描いた作品に「死んでもプラス思考」(これ、仏式では出来ないアイディアですね)などなど、作品のユニークさ同様、タイトルの付け方にも個性が光ります。
1年前に行きそこねた「MINIATURE LIFE展」
私が田中氏を知ったのは、「ひよっこ」でもSNSでもなく、昨夏みつけた「大丸梅田店にて開催!「MINIATURE LIFE展」田中達也 見立ての世界|株式会社 大丸松坂屋百貨店のプレスリリース」という記事においてでした。
「なんか、かわいいミニチュアだな。実物を見てみたいな」と思ったのですが、デパートの作品展ということで小規模であることが予想されたのと、わざわざ大阪まで行く価値があるのかどうかの判断がつかなかったのとで、迷いに迷って結局断念。その後、作品展のことはすっかり忘却の彼方へと消え去っておりました。
今年9月下旬、カフェ・ベローチェのふちねこハロウィンバージョンをゲットすべく、たまたまテレピアの横を通ったところ、ショーウインドウの中に見覚えのあるポスターを発見。なんとあの「MINIATURE LIFE展 ~田中達也 見立ての世界~」が、テレピアホールで開催されるというではないですか。アート情報はインターネットでよくチェックしていますが、印刷物で発見したということで、「紙媒体、まだまだ有効」と心の中で密かに思いました。
公式サイトで詳細をチェックしたところ、初日と翌日、田中氏ご本人によるギャラリートークがあるとのこと。会場も会社から徒歩3分の距離。これを逃す手はないと、初日に行くことを決意したのでした。
作品は撮影し放題
2018年10月5日(金)、開場の10時ちょっと前に到着。目的のギャラリートークまでは約1時間あるので、まずは作品を鑑賞することにしました。
ミニチュアの実物と写真パネルの両方が展示されているものが多く、どの角度からどうライティングし、どう光を絞ってどう画像として切り取ったのかと、いろいろ確認しながら鑑賞していくことができます。勉強になります。楽しい。
作品はすべて撮影OK。多くの人は最初から撮影していくので、まずは最後までざっくりチェックして後、戻る形で気になるミニチュアをゆっくり撮影していきました。その方が人が少ないうちに撮影ができるんですよ。そういえば、昔、「館長庵野秀明 特撮博物館」の時も同じことしたなぁ。企画者の意図を無視した見方ですみません。
そして、田中達也氏登場
午前11時、目的のギャラリートークです。司会進行は東海テレビの宮沢桃子アナウンサー。ショートカット、お似合いです。かわいい。
宮沢アナウンサーからプロフィールの紹介があって後、ロビーにある大きなブロッコリーの前に田中氏登場。会場に入る田中氏と宮沢アナウンサーの後に、数十人のお客さんが続きます。
田中氏いわく、毎日SNSにアップしている作品はどんどん流れていってしまうものなので、さらっと見られるように作っているそうです。それに対して、作品展用にと作った春夏秋冬を表す4つのミニチュアは、どんとした存在感があり、他の作品とは違った面白さが詰まってます。ちなみにこれらは、前回の東京会場より前は撮影禁止だったということで、インターネット上にはあまりあがってないとのこと。要チェックです。
「ひよっこ」で使われたレトロ感溢れる作品は、この作品展最大の大きさで、カセットテープとか、桃の絵のマッチ箱とか、昭和の子供にとっては、めちゃ懐かしいアイテムで作られます。この作品の前には3つののぞき穴があるパネルがあり、この穴に近づくように(遠ざかるようにかな)動画で撮影する楽しみ方を紹介されてました。
会場内には2つほどフォトスポットが用意されています。そのひとつ、穴あけパンチの紙を雨に見立てた壁面の前に来たところで、田中氏が「あ、傘がないですねー。傘があるといいですねー。どなたか傘をお持ちじゃありませんか?」と傘を借り、どう撮ると良いかのお手本を見せてらっしゃいました。「コンビニで傘買ってきます」とかおっしゃってましたから、今行くと傘があるのかも。
そして、名古屋人にとって最大の見どころは、この日にアップされた、名古屋オリジナル「餡子のあんこう」ではないかと。見立ての対象は「小倉トースト」。サービス精神旺盛な人だなーと思いつつ、お話を聞いていたら、なんと「小倉トーストって食べたことがないんですよね」とおっしゃる。一同「ええーっ」。そりゃ、名古屋人としては、名古屋に来て「なぜ?」ですよ。なんでもつぶあんがダメとのこと。それでも「1階のコメダで食べてみます」とおっしゃっていたのですが、さて、どうされたのでしょうか。
リアル・ファンタジーな「MINIATURE LIFE」
田中達也氏の描く「MINIATURE LIFE」の世界は、実際にはない空想物語を実際にあるような現実感を持って描いている、とても不思議な世界です。会期は2018年11月25日(日)まで。「見立て作家」田中達也氏によるリアル・ファンタジーな世界へ、あなたもでかけてみませんか?
会期
2018年10月5日(金)~11月25日(日)
10:00~17:00 (※最終入場16:30)
会期中無休
会場
テレピアホール
住所:〒461-0005 名古屋市東区東桜1-14-25 テレピアビル2F
TEL:052-954-1107(平日 10:00~18:00)
おまけ
展示会に行く時間がないという方のために、現在販売されている作品集をご案内いたします。
書籍「ミニチュアライフ2」の表紙は、今回の展示会のアイコンとしても使われている写真です。私は会場で購入して、サインをしていただきました。こちらは2016年発行です。
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これより3年前の2013年に出版されたのが「ミニチュアライフ」。田中さんが登場したバック時にあった、印象的なブロッコリーが表紙となっている作品集です。
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フォトフレームなどに入れて作品を楽しみたい方には、ポストカードブックはいかがでしょうか。通常のはがきよりも大きいので、送付する際には切手代を確認してください。
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その他、来年のカレンダーなどもありますよ。私は壁掛けタイプを購入しましたが、卓上型もあります。
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